トレジャートローヴとカツラのお話

トレジャートローヴとカツラのお話

By 亀井勇樹

メイン通路を挟んで、つるバラの古木トレジャートローヴとカツラがあります。19年ほど前に植えました。

トレジャーは、幼い頃見た記憶を頼りに村田晴夫先生に選んでいただいた大切なバラです。杏色から淡いピンクが時間によって移ろう美しい品種です。

村田先生から「10mくらい伸びるけど、大丈夫?」と聞かれましたが、開墾して広々していた当時の庭は寂しく、10mの大きさがピンときていませんでした。

シンボルツリーのカツラもどんどん、どんどん大きく育って、以前のような鈴なりのように花をつけることがないトレジャーになってしまいました。枝ばかり育ってゲートのガゼボには収まりきりません。帽子をかぶったようなきれいな形に仕立てようとするには、もう少し枝が柔らかく繊細な品種でなければ、無理をさせてしまします。

バラは、日の光と風が何より好きな植物です。四方八方に枝が暴れるトレジャーは、手に負えないくらい枝を伸ばして毎年大暴れ。近年は、風を利用してトゲをひっかけながらカツラを頼りに上へ上へと日の光を求めはじめています。

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