アトリエ便り

ハンドルの日 
ハンドルの日 

By 亀井勇樹

一体型の作品を除いて、本体とハンドルは別々に仕上げて組み上げる作業をします。ハンドルの形に合わせて一周ぐるりと印をつけ、それに合わせて彫った後ハンドルをそこにはめ込み本体に取り付けます。もし、コンマ数ミリのズレが生じれば、、作品にはなりません。彫り後が見えず取り付けた感を見せない、ごく自然な美しいフォルム。当たり前ですが、これが基本なのです。 よく研いだ鉛筆を滑らせる角度、手の位置。。。 何千回、まるでコピーしたかのようにピタッと変わらぬ作業が今日も始まりました。  
日光浴の日。
日光浴の日。

By 亀井勇樹

樹のベッドルームからハンドルを作る材が運ばれてきました。すぐ切り出しは行わず、こうしてお日さまに当てて何週間か過ごさせます。つくり手が毎日表面を触りながら湿度を確かめ「いい感じ」になるまで、のんびり日光浴が続きます。
どっち向き?
どっち向き?

By 亀井勇樹

うん?これ、どっち向き?、と思わず二度見。大胆な彫りとカラーで異彩を放つ子です。どうしてこんな形になったのかをつくり手から聞きました。なんだか笑っちゃうような理由だったので、それは秘密にしておきます。仕上がりが楽しみです。
声

By 亀井勇樹

木のかたまりだったのに、磨きの作業が終わると、突然、樹の鞄らしくなります。いろいろな形になったそれぞれから、声が聞こえてきそうです。
開き。
開き。

By 亀井勇樹

蓋と本体に切り離す「開き」は、難易度ランクの上の方になる作業です。 作業場からシュ、シュ、シュ、、、と鋸を入れる音が聞こえてくると、そーっとドアを閉めてそばから離れるようにしています。心が定まっていないとこの作業はうまくいかないのを知っているから。途中、雑念が入ったりするとズレてしまうので大変。内心ハラハラ、毎回祈るような気持ちになります。つくり手の「終わったよ。」の声掛けで、ほっとして戻るのです。
へへ、占領だい。
へへ、占領だい。

By 亀井勇樹

7歳になるというのに、甘えん坊な家猫ごま。工房のドアの外に張り付いて入れてよ〜とせがみます。ちょっとの隙間で、もうダッシュ、向かうはメインの作業台。へへ、占領しちゃったよ、と得意顔。作業中断、仕方なし笑です。
ハンドル。
ハンドル。

By 亀井勇樹

作り手がハンドルを削っています。本体が決まると次はハンドルの形決め。本体に対して2パターン用意することも多く、棚にずらりと並んでいます。合わせる時になって、ほんの少し、カーブが違うなあとか。。。つや加減がちょっとだけ合わないなあとか。。。苦労することも多いハンドルです。
撮る、を撮る、を撮りました。
撮る、を撮る、を撮りました。

By 亀井勇樹

晴れ渡った11月4日は鞄の撮影の日でした。日頃カメラ担当の作り手は、プロのお仕事に興味津々。 撮る、を撮っているのが面白くて、撮りました 笑
仕事の終わりに。
仕事の終わりに。

By 亀井勇樹

明日の段取りが終わり、灯を消す。 ふと目が合う。 整然とした作業場に、鞄の姿。 明日また、大きく変わるのね。おやすみなさい。
ぷくぷく。
ぷくぷく。

By 亀井勇樹

平らなところから、泡がひとつ、またひとつと生まれるみたい。 ぷくぷく。ぷくぷく。
聞こえてくる音。
聞こえてくる音。

By 亀井勇樹

シュシュシュ、シューッシュ。ボリ、ボリ。。。ザクザク。。 模様彫りを彫る音はメロディー。浅い音、深い音、一気に長く連なる音、細かく刻む音。 隣の部屋から聞こえてくる音を聞きながら、今度の模様はどんなかな?と想像するのは楽しいひと時です。

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